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お膝に乗るのは誰ですか?

ギリギリ完成!
というわけで咲夜をからかう為に香霖に迫るお嬢様リク完成いたしました!
しかし、ギリギリになってしまって申し訳ない…こんな短いのにギリギリになってるなんて…


<お膝に乗るのは誰ですか?>

続きからでどうぞ

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「ねぇ、座り心地が悪いわ」
「勝手に人の膝に座っておいてよく言えたものだ」
今日は香霖堂へ咲夜一人で来るはずであった。
身だしなみを整え、変な部分はないかと美鈴に聞いて、完全で瀟洒な従者として一人で来るはずであった。
そう、一人で来るはずであった。
「せっかく買ってあげると言っているのに、お客様を無下に扱うのかしら?この店は」
「むぅ…」
現実は咲夜自身が最も忠誠を奉げている主人と一緒であった。
なにを思ったのか、一緒についてくると言いだしたためだ。
おそらくいつもの気まぐれなのだろう、と少し残念な気分でここへやってきたのだが。
「それにしても座りにくいわね」
「だったらどいてくれ、本が読みにくい」
だが、咲夜は現在の状況に戸惑っていた。
自身の主が好意を抱いている男性の膝の上にちょこんと座っているのだ。
だからといって、そんな焦りも顔に出すことはなかった。
咲夜は完全で瀟洒なメイド長なのだ。
「ん~、キスしてくれたのならどかないでもないわよ」

―ギギギ

何か鉄が軋むような音が香霖堂に響く。
あくまでポーカーフェイスを崩さない咲夜の手の中に握られてるナイフが少し不自然な方向に曲がったりしているが、誰も気にしてはいないようである。
「ん~」
咲夜のことを気にもとめず、体の位置を変えて唇を尖らせながら霖之助へと迫る。
対する霖之助は指を一本レミリアの額に当てて、その侵攻を阻止する。
「たとえキスすたとしても君はどいてくれないだろ」
「あら、わかってるじゃない」
尖らせていた唇を解いて、霖之助の膝に座り直す。
霖之助はあきらめたのかレミリアを膝に乗せたまま本を読み始めた。
咲夜はというと、笑顔を顔に張り付かせたまま微動だにしない。
顔は全く変わってはいないのだが彼女のまとう雰囲気はそこらの雑魚妖怪が泣きべそを上げながら逃げ出すようなほど禍々しいものに包まれている。
「そうだ、咲夜。ちょっと頼まれ事してくれないかしら?」
「え、あ、はい。なんでしょうか」
突然、レミリアが咲夜に声をかける。
心の中で葛藤をしていた咲夜は返事をするのに遅れてしまう。
「紅茶をとってきてくれるかしら?ここの安いお茶じゃあどうにも口に合わなくてね」
「安いお茶で悪かったね」
「は、はい…かしこまりました」
一つお辞儀をするとそのまま咲夜は香霖堂を後にする。
主の使命を優先したようである。
そんな彼女を一人は溜息を吐きつつ、一人は手を振りながら見送った。






咲夜が飛び出してしばらくたった後、唐突に霖之助が口を開いた。
「それにしてもどうして僕の膝の上に座ってるんだ?」
「あら、わかってるとばっかり思ってたわ。咲夜の反応がおもしろいからに決まってるじゃない」
「僕としては恐ろしいものように感じたよ」
「咲夜があんな反応した理由に気づいてないのかしら?」
「彼女が大好きな主人が、どこの馬の骨とも分からないようなやつの膝の上に座ってるからだろう?」
霖之助は「やれやれ」と呟きながら、この体勢に慣れてきたのかそのまま本を読み始めた。
対するレミリアも「やれやれ」と呆れながら、ひょいと霖之助の膝から飛び降りる。
「おや」と霖之助が声をあげるが、レミリアは気にすることなくカウンターの上に置かれた無駄に装飾が施された小瓶を掴み、日傘をさして扉の方へ向かった。
「じゃあ、支払は帰ってきた咲夜がやってくれるはずだからよろしくね」
「彼女を待たないのか?」
それを聞いたレミリアはくすりと笑う。
子供が笑うような笑い方ではなく、淑女が笑うような優美に溢れる笑い方で。
「従者に労うのも主の務めよ。少し遊びが過ぎたから、私からささやかな労いをよ」
「労いね。いったいどんな労いだい?」
「あなたは帰ってきた咲夜を膝に乗せて本でも読んであげなさい。あなたの少し高い言い値で買ってあげるから」
「お金を払うのは君じゃなくて彼女だろ?意味がないじゃないか」
「私がそう言っていたと伝えるだけでいいわ。あと、膝に乗せろと私が言ったのは隠しときなさい」
「はいはい、わかったよ。その代わり結構長くを吹っかけさせていただくよ」
「よろしい、大変結構」
レミリアはにやりと笑う。
今度は悪戯を計画する子供の用にだ。
そんな様子に霖之助は呆れつつ、レミリアが買っていった瓶の値段を高めに決めることにした。
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