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弁当箱の中身

リクの乙女うど霖が完成しました。
乙女なのかぶっちゃけよくわかりません。
あと、遅れて申し訳ありませんでした。

<弁当箱の中身>


あと9000超えとる!?
今回は阿弥陀で一名様決めますね~。
締め切りのようにどんどんたまっていくリク…見事さばききってみせる!

――――――――――――――――――――――――――――

「あ、ありがとうございました」
「まいどあり、またのご利用を…」
店主である霖之助さんから頼んでいた荷物を受け取ると、小走りで店を飛び出していく。
理由は一つ、恥ずかしいのだ。
とったか走って、香霖堂からある程度遠ざかったことを確認し、頭の兎耳をだらんと垂らしてうなだれる。
「はぁ、どうして私は…」
とぼとぼと、自己嫌悪に陥りながら歩いていく帰り道。
鈴仙・優曇華院・イナバは恋をしている。





「よぉ、香霖。相変わらず暇か?」
明るい声とともに黒白の魔法使いが来店してくる。
「今は店番で忙しい。用がないなら帰ってくれ魔理沙」
店主はそれを仏頂面で受け流す。
「忙しいのか?客の来ない店番が」
にやりと笑みを浮かべる魔理沙。しかし、霖之助はなぜか笑みを浮かべる。
「客なら来るさ」
不敵に笑いながら、その一言を魔理沙に投げつけた。
「何…」となぜか慄き、その不敵に笑う霖之助に『店に客が来ないから、ついに幻覚まで見え始めたのか』などと失礼なことを考えた。

―カランカラン

まるで測ったかのようなタイミングで店に訪れる客・鈴仙。
「いらっしゃい」
「あ、頼んでおいたものを取りに来ました」
「ああ、ちゃんと用意してあるよ」
「あ、ありがとうございます」
荷物を受け取った鈴仙は、脱兎の如く店から飛び出して行った。
代金はきっちり支払われているため、壺の上で唖然としている白黒の魔法使いとは雲泥の差である。
「…あいつ、買い物していったのか?ここで」
「ここは店で彼女は客だ。することといえば一つだろう」
「…よくくるのか?」
「最近よく来るね。買う物といえばもっぱら薬草の類だけどね」
「へぇ、酔狂なことだな」
「それはどういう意味だ?」
「さぁな」と笑って言う魔理沙に霖之助は首を溜息を吐くしかなかった。





「そうだ!弁当を作ってあげよう!」
あらゆる過程を吹っ飛ばして、鈴仙は普段あんまり料理に無頓着そうな霖之助に弁当を作ってやることにした。
まず最初に直すべき点は、自身の恥ずかしがり屋だということは頭にはない。
そんなわけで料理の本を片手に、普段立たない台所へと足を踏み入れた。
「え~っと卵焼きの作り方は…」
普段台所に立たない者が急に台所に立った場合、塩と砂糖の量を間違えるという初歩的なミスをするものだ。
しかし、鈴仙はそんな初歩的なミスはしなかった。
かわりに中身をよく確認せず、ラベルを信じて料理をしたのだ。

少女料理中…

「で、できた!」
小さなお弁当箱には少々形が歪な物も含まれているが、きちんとした食べ物が詰まっていた。
「久々に作ってみたけどよかった」
エプロンで優しくお弁当箱を包み込んで、ランラン気分で香霖堂へと足を向けるのであった。




「どうしよう恥ずかしい」
後ろ手に隠した弁当箱を持って、くつろいでいる店主の前でもじもじとする。
「ゆっくりしていくといい」と言われてお茶まで出されるしまつ。
お弁当を作っていた時の勢いはどうした!、と気合を入れて話しかけるも。
「あ、あの!」
「ん?なんだい?」
「い、いえ…なんでもないです」
「?…そうか」
その勢いも霖之助の顔を見ることでしぼんでいってしまう。
「このままじゃだめだ!」と小声で自分を叱咤するが、真っ赤な顔をしている現在は行動に移せそうになかった。
「そういえば、その手に持っている物はなんだい?」
「え、はい!?」
そんな様子に見かねたのか、霖之助はわざわざ鈴仙の持っている弁当箱について尋ねたのだ。
明らかに不自然なその行動を、霖之助が見逃すわけがなかった。
「え~っと、あの…お弁当です」
「なんだ。ということはこれからどこかへ行く予定だったかい?引きとめてしまったかもしれないね」
残念そうな顔を隠しもしない霖之助。
それは何か特殊な道具か、などと考えていたためである。
用は期待外れ。
「あ、いえ。違います!これはその…」
「その…なんだい?」
『霖之助さんのために…作って来たんです!』
なんてことは言えず。
「今日は外で食べようかと思いまして…」
そんな言葉で逃げるのであった。
「へぇ、何かあったのかい?」
「い、いえ、なにも…」
「そうか」
霖之助は人の家庭に土足で火見こむような失礼なことをせず、さっさと会話を切り上げることにした。
「はは、せっかくですから今からいただきますね」
「わかった。ならお茶のお代わりを持ってこよう」
鈴仙が飲んでいた湯呑をとって、さっさと台所にお茶を淹れに行く。
一人残された鈴仙は、はぁと一つ溜息を吐いたあと、本来霖之助に食べさせるはずであった弁当の封を解いた。
中から卵焼きやウィンナーの入った可愛らしい弁当が顔を出す。
一緒に入っていた箸で卵焼きを口へと運んでいく。
少し甘い卵焼きにに違和感を感じる。
「…ん?」
「どうかしたのかい?」
「わ!なんでもないです!」
突然、目の前に現れた店主の顔に驚き、ひっくり返りそうになる。
さっきまで感じていた違和感はいつの間にか消えていた。
それを見て、訝しみながらお茶を手渡した霖之助は「そうか」と言ってさっさと自分の席へと戻って行った。
鈴仙は霖之助が入れたであろうお茶を、両手で抱えて大切そうに一口飲む。
「ほふぅ…」
安茶だというのに美味しく感じてしまうのはどうしてなのだろうか。
ついつい顔が赤くなってしまうのも構わず、鈴仙はそんなことを考えた。
「あ、れ?」
視界が霞んでくる。
ゆらりとした不可解な感覚が全身を襲う。
ボーっとした意識の中、霖之助の姿だけははっきりと映る。
「店主さん!」
「ん、なんだ…」
霖之助が反応するよりも早く、鈴仙は霖之助に飛びかかった。
ハァハァ、と興奮したかのような息を吐きながら。




「ということがあったんだよ」
「突然やってきて、何がというわけよ」
はぁと嘆息しつつ頭を抱える永琳を尻目に、何が面白いのか笑っている。
「これだけで悟れないようじゃ天才も凡人と変わらないな」
「最近よくウドンゲが香霖堂に入ってるって話のことかしら?」
「なんだわかってるじゃないか。さすがは宇宙人だな。それよりもここは客にお茶も出さないのか」
「泥棒にだす矢はあっても、お茶はないわね」
「だから泥棒じゃない。借りてるだけだ」
よっこらせ、と担いでいた荷物を床に置き、どっかと豪快に床に座る。
「ところで台所に変な物を見つけたんだが」
「呆れた、台所まで探ったの?」
そんなことに構わずに、懐から砂糖と書かれたラベルが貼ってある小瓶を取り出した。
「なんか見たこともない調味料だったから、聞いておこうかと思ってな」
「ああ、それは調味料なんかじゃないわ。妖怪用の興奮剤よ」
「うげ」とわざわざ声にまで出して引く魔理沙。
手元の瓶を懐に収めながら非難するかのような視線を永琳へと向ける。
「こんなものがどうして台所なんかにあるんだよ」
「なに、弟子を後押しするために、気づかれないように置いておいただけよ」
くすりと微笑んで、引っ込み思案の弟子の現在の状態を想像する。
「やれやれ、あいつも大変だな」
そのあいつが誰を指しているのかは誰にもわからないのであった。
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