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おいしいホットケーキ

ホットケーキが食べたくなって書いた。
後悔はしていない反省もしていない。
リクそっちのけで何書いてるんだよ…自分…

<おいしいホットケーキ>


続きからで美味しいお話が読めます。


――――――――――――――――――――――――――――――


薄暗い香霖堂の台所にて、森近霖之助は外の世界の書物を片手に、手元のフライパンという外の世界の調理具に生地を流し込む。
綺麗に円の形となった生地に満足しつつ、次の手順のために視線を本へと向ける。
その間でも、生地は香ばしい香りを台所いっぱいに振り撒く。
きっかけはひょんなことであった。
たまたま拾った外の世界の書物に、同じく偶然拾ったフライパンなどの外の世界の調理道具。
絵付きで、簡単に、解り易く使い方が書かれたその書物は、霖之助の好奇心を刺激するのには十分であった。
そのため、現在鼻歌交じりにホットケーキなるものを作っているのであった。
ある程度焼きあがったところで、その手にある書物からフライ返しに持ちかえて、それを使ってくるりとひっくり返す。
見事なきつね色に焼きあがったそれを見て、満足げにうなずいた。
「よぉ香霖!なんだかいい匂いがするな」
「霖之助さん、何か作ってるのかしら?」
霊夢と魔理沙がどかどかと、無遠慮に台所に入ってくる。
きつね色に焼きあがったホットケーキを視界に入れて二人同時にニヤリと笑った。
「ホットケーキさ。やめろと言っても食べていくんだろ?」
「なんだ、言わなくてもわかってるじゃないか」
「それじゃあ、お皿だしとくわね」
テキパキとホットケーキにありつくための準備を始める二人。
霖之助はそんな二人を横目で眺めながら、再びホットケーキをくるりとひっくり返す。
両面に綺麗なきつね色がついていることを確認すると、フライ返しですくい上げ、それをお皿に盛りつけた。
バターを一欠けらちょこんと乗せてやり、トロリとした蜂蜜を目いっぱいかけてやる。
ホットケーキの熱でバターがとろりと溶け始め、それを包み込むかのように蜂蜜がどろりとホットケーキの上に広がっていく。
「ほら、魔理沙」
「おう!」
できた第一作を魔理沙に手渡してやり、すぐに次のホットケーキを焼く準備に移る。
「私のは?」
「今から作るところだよ。少し待ってくれ」
先と同じ手順で今度は霊夢のホットケーキを作り始める。
香ばしい香りが台所の霖之助どころか、居間で待っている霊夢の鼻腔までも擽った。

クゥ…

誰のものかわからない腹の虫が鳴る。
「おい香霖!さっさと全部作って来い!」
魔理沙はほっかほかの手をつけていないホットケーキを前に腕を組んで怒っていた。
「待たなくてもいいぞ。先に食べるといい」
「こういうのはな、たくさんで食べるのがうまいんだよ」
「そうかしら?」
「そうなんだぜ」
「一人で食べてもおいしいわよ」
「いいや、たくさんで食べた方がうまいぜ。宴会と一緒だ」
霖之助はそんな言葉の応酬を後ろ手に聞きながら、霊夢のホットケーキをひっくり返した。





「ふぅ、完成だ」
「遅かったぜ香霖」
「もう先に食べちゃったわよ。霖之助さん」
蜂蜜たっぷりのホットケーキをニコニコ顔で頬張る二人。
霖之助はそれを見て、苦笑しつつ自分の席へと腰をおろした。
器用にナイフとフォークでホットケーキを切り分けて、どろりと滴る蜂蜜ごと口の中へと運ぶ。
コクのある蜂蜜の甘みが香ばしいホットケーキを包み込む。
噛めばバターの油が染み出して来て、蜂蜜の甘味をより一層引き立てる。
「うまい」
「ああ、うまいぜ」
「お茶受けにぴったりね」
それぞれがぞれぞれの感想を簡潔に口に出す。
一口食べればもう二口、二口食べればもう三口。
おいしいホットケーキはあっという間に消えてなくなり、少し物足りないと思いつつ三人は満足げに食を終えた。
「「「ふぅ…」」」
三人同時に一息つき、名残惜しそうに空になった皿を見つめる。
物足りないままで終わらせるのが、一番だとわかっているのがどうしても求めてしまう。
「もう一枚ずつ作ろうか?」
霖之助のその呟きは居間に木霊する。
霊夢と魔理沙は互いに顔を見合わせてからくるりと霖之助の方へと振り向いて。
「ありがとう。霖之助さん」
「いただくぜ、香霖」
満面の笑顔でそう言った。
「やれやれ、わかったよ」
苦笑しつつもホットケーキを作る準備を始める霖之助。
三人はホットケーキの魔力に見事に引っ掛かっているよであった。
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