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変わらぬ日々

リクの霊霖SS完成しましたー
なんか急に電波がびびっとやってきたよ!



<変わらぬ日々>



続きからでどうぞ―
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「こんにちは、霖之助さん。お茶淹れてくれるかしら?」
「やぁ、霊夢。入ってきていきなりそれかい?」
ゴミみたいな商品がごちゃごちゃと乱雑に置かれている店内に、足を踏み入れる常連巫女 霊夢。
店主 霖之助は、見知った巫女に普段となんら変わらない言葉を返す。
「それになんで僕が…淹れるのなら自分で淹れてくれ」
「それもそうね。霖之助さんのことだからきっと安いお茶しか淹れてくれないもの」
そう言うと、霊夢は我が物顔で店の奥にある戸棚を漁り始める。
霖之助本人も特に咎めることもなく、霊夢が店の奥へと消えたのを見届けてから、手元にあった本を読み始めた。
しばらくすると、霊夢は店で一番高いお茶を淹れて帰ってくる。
その手元のお盆には二人分の湯呑が、湯気を立てながら置かれていた。
「はい、霖之助さん」
持ってきた湯呑の一つを霖之助に手渡した。
「ありがとう」と一言お礼を言ってから、渡された湯呑に口をつけ、ほっと一息つく。
「本と、霖之助さんは商売やる気がないわね」
「そうでもないさ。普通の客相手なら仕入れたばかりの新茶を振舞うしね」
「なら私にも新茶をふるまってくれるのね。仕入れたばかりの」
「君のどこが普通の客だ」
「れっきとした普通の客じゃない。服とか依頼してるし」
「れっきとした普通の客はツケなんかしないさ。あと、あいさつついでにお茶の要求もね」
「じゃあ私は特別な客?」
「迷惑な客の間違いだろ?」
言葉が数珠繋ぎで繋がっていく中、お互いがお互いお茶を飲む手を止めない。
「君も暇じゃないだろう?どうしてわざわざ家の来るんだ?」
「ん~、じゃあ霖之助さんに会いに行くって理由じゃダメかしら?」
何でもないかのようにそういってのける霊夢。
霖之助の方はというと、やれやれといった表情それをで受け流した。
「それはありがたい理由だよ」
「そういえば、今日里に買い物に行ったのよ」
唐突に関係の無い話へ移動するのはよくあることである。
「へぇ、里で買うお金があるのなら、うちのツケを払ってほしいところだね」
「だけど一番の目的のお茶が売ってなかったのよ」
「それは災難だね。ちなみにうちのお茶は…」
「いらないわよ。それで、頭に来たから帰りにそこらへんを漂っていた妖怪を退治してやったのよ」
「それは災難だったね」
主に妖怪の方が、という言葉を飲み込んで霊夢の話を促す。
「ええ、災難だったわよ。で、そいつがこんなもの持ってたんだけど」
といって、袖口から小さな指輪を取り出した。
一目で白金だということに気づいた霖之助は、霊夢から安く買いたたくため、彼女に気づかれないように自身の持っている指輪と取引する算段を巡らせた。
「あ、霖之助さんがそんな顔するってことはこの指輪がほしいのね」
すぐに気付かれたことに低く唸る霖之助。
対象に霊夢はそれを見て、うれしそうに湯呑を傾ける。
どうして分かったのだろうか、と自問すれば、
「わかるわよ、霖之助さんのことだもの」
と、それすらも顔に出てたのかと再び唸ることとなった。
「ところでこの指輪、何なのかしら?せっかくだし鑑定してよ」
といって、霊夢は霖之助に例の指輪を手渡した。
仕方がない、といった感じで手渡された白金の指輪を自身の能力で鑑定する。
「これは…婚約指輪だ。用途は…婚姻の儀を行うためのものだね」
「ようは結婚するためのものね」
「そういうことだ」
お互いが湯呑を傾けて、中のお茶を啜った。
その中身は空になり、コトリとカウンターへと置かれる。
霊夢は空になった湯呑をカウンターに置くのと同時に、鑑定された白金の指輪をひったくると、それを指にはめて入口へと向かって行った。
「んじゃあ、もうそろそろ行くわね」
「ん、今日はやけに早いな。何かあったのかい?」
「ええ、神社の掃除が途中だったのよ。あと霖之助さん、そこ戸棚を整理した方がいいわよ」

―カランカラン

それだけ言い残して出て行った霊夢を見送ってから、言われた例の戸棚にある小さな箱を取り出した。
「やれやれ、気付かれていたか」
小さな箱を開けると、そこには霊夢が持っていた指輪にそっくりな白金の指輪が収められていた。
霖之助はそれを摘まみあげると、その指輪を彼女と同じ指へとはめた。
「今日も変わらぬ日だったな」
薬指にはめられた指輪が、陽の光に照らされてきらりと輝いた。
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